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技術革新が作った雲
 
搭状積雲の上にできた頭巾雲
(写真1)飛行機雲の夕焼け
 “技術革新が作った雲”、どの雲のことだと思いますか。空高くに筋のように現れる雲、飛行機雲のことを言いたかったのです。いろいろな雲の種類を見分けることは難しいですが、飛行機雲は子供の頃から見分けることが出来ました。小さな点が動いていて、そのあとに筋のように雲ができていくのですぐにわかります(写真1)。
 飛行機雲が出来る高さは基本的に10種雲形では上層雲が出来る高さです。ですから初めて飛行機を飛ばすことが出来たライト兄弟は、その当時この雲を見ることが出来ませんでした。大昔、ギリシャの哲学者アナクサゴラス(Anaxagoras、500-428B.C)は巻雲が氷でできていると考えましたが、彼は飛行機雲の存在すら知らなかったでしょう。10種雲形の基礎を作ったイギリス人のハワードもこんな雲のことは考えもしなかったでしょう。飛行機雲が飛行機の後ろに出来るのが始めて観測されたのは1915年です。その飛行機はプロペラ機です。また、科学的な解説が行われたのは、第1次世界大戦の後です。第二次世界大戦を経験された方は、たくさんの飛行機雲にいやな思い出をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。


(写真2)ジェット機と飛行機雲

(写真3)リボンがねじれたような飛行機雲(中央)
 飛行機雲はなぜ出来るのでしょう。エンジンからの排気ガスには微粒子と水蒸気が含まれています。飛行機が上空の湿度が高いところに入ると、排気ガス中の微粒子が凝結核になって、一緒に排出される水蒸気を凝結させて雲粒ができます。ところが低温のためできた雲粒はすぐに凍結して氷の結晶(氷晶)になってしまいます。飛行機は進みながら次々と雲粒を作っていくので、細く長く尾を引いたような雲ができます。
 ジェットエンジンから出る排気ガスは高温なので、エンジンのすぐ後ろに飛行機雲はできず、(写真2)のように飛行機雲とジェットエンジンの間に少し間隔があります。よく見ると、4つあるエンジンそれぞれから雲が発生しています。(写真2)を撮影した日は、上空の湿度が低めだったのでしょう、飛行機雲は長続きせず蒸発して消えています。また、飛行機の翼端やプロペラで作られた気流の乱れによっても飛行機雲はできます。時には乗っている飛行機から見ることもできますが、すぐに消えてしまいます。
 飛行機雲は(写真2)のようにできてから早くに消える場合もあれば、(写真1)みたいにロープのように消えずに残る場合もあります。飛行機雲はいろいろな形になるので幾つかお見せしましょう。(写真3)には3本の飛行機雲があります。そのうちの1本、中央の飛行機雲がねじれたリボンのようになっています。
(写真4)には飛行機雲が2本写っています。上のものは紐が波打ったようになりました。(写真5)は飛行機雲が広がって、一端が鋸の歯のようになりました。これらの形の違いは気象状況でこのような様々な形になります。(写真3)から(写真5)には複数の飛行機雲が写っていますが、それぞれ別の飛行機が作ったものです。

(写真4)紐が波打ったような飛行機雲(上側)

(写真5)鋸の歯のようになった飛行機雲
 飛行機が雲の中を飛ぶと、(写真6)のように穴が開きます。左側は雲に穴を開けて別の雲を発生させ、魚の骨のような筋状の雲になりました。雲の穴で説明しましたが、もとの雲が過冷却水滴でできていたのでしょう。右側は単純に穴が開いています。もとの雲の粒が氷の結晶で、飛行機からの高温の排気ガスで雲粒が溶けて蒸発したのかもしれません。
 雲があると日最高気温が高くならず、日最低気温もそれほど下がりません。専門用語で日最高気温と日最低気温の差のことを気温の日較差といいますが、雲があると、気温の日較差が小さくなります。飛行機雲は、(写真7)((写真6)とほぼ同じ時刻に撮影)のように巻雲などの上層雲に変わります。この影響が馬鹿になりません。ヨーロッパやアメリカなどの大きな空港の周辺では飛行機雲に覆われることが多く、気温の日較差が小さくなる可能性が高くなっています。

(写真6)筋状になった飛行機雲(左)と飛行機が作った雲の穴(右)

(写真7)飛行機雲から変わった巻雲
 あの、2001年9月11日の事件(通称9.11)のあと、アメリカ国内で3日間、すべての民間機の飛行が禁止されました。この前後のアメリカ国内の気象データを解析した研究者がいて、気温の日較差が前後の3日間よりも平年値との差が大きくなった、つまり民間機の飛行が禁止された3日間は日較差が大きかったと報告しています。

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