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台風の構造
 
 日本の南の方に台風が現れたとき、気象衛星画像を見ると左巻きの渦巻きの大きな雲の塊があります。(図1)はその例で、台湾の東に左巻きの渦巻きの大きな雲の塊があります。これは2007年の台風12号(WIPHA)の気象衛星ひまわりの雲画像(赤外画像)で、中心は西表島のすぐ東にあります。このときの台風の中心気圧は930hPa前後でした。その中心には雲がない黒い部分もあります。皆さんも知っていることですが、これが台風の「眼」です。(図2)は同じ時刻のレーダー画像です。台風の中心、つまり「眼」の部分は雨が降っていません。「眼」の周りには強い雨域があるだけでなく、「眼」に向かって巻き込むような帯状の雨域がいくつか並んでいます。それら中には強く雨が降っている部分もあります。これを“スパイラルバンド”と言います。

(図1)2007年9月18日7時00分の赤外画像(台風12号)

(図2)2007年9月18日7時のレーダー画像(台風12号)
 (図3)は発達した台風の断面図です。眼の周りにはとても背の高い発達した積乱雲があり、それが壁のように円形に連なっていて、“眼の壁雲”と言っています。(図1)で示した台風12号では17km近くもありました。その外側にある積乱雲は、スパイラルバンドに対応する積乱雲で、眼の壁を作っている積乱雲ほどの高さはありません。(図3)では、外側の積乱雲はひとつしかありませんが、実際には何列か並びます。

(図3)発達した台風の断面図

 皆さんも経験があると思いますが、台風の中心が接近してくると、もわっとしたような空気に包まれます。台風の中心に向かってとても暖かくて湿った空気が吹き込んでいるからです。吹き込んできた空気は中心付近で上昇気流となり、高さが10kmを越すような積乱雲の壁、眼の壁雲を作ります。(図2)のレーダーからもわかるように、そこでは非常に強い雨が降ります。もちろん非常に強い風も吹かせます。上昇した空気は成層圏に達して右回りの渦(高気圧性の渦)を作るようにして周囲に吹き出します。一部は中心付近で下降気流を作ります。そのため、中心付近では雲がなく、晴天域ができ風も弱くなります。
 1996年の8月に沖縄本島を東から西へと通過した台風12号は大きな眼を持っていて動きが遅く、沖縄本島が眼の中に10時間入ったことがありました。台風の眼が通過したのが日中で、今まで強かった雨や風が弱まり、青空が見えてせみも鳴きだしました。台風に慣れている沖縄の人たちにとって、このように長時間に渡って眼の中に入ることは初めてのことだったようで、気象台には台風が過ぎ去ったのではないかとの問い合わせがあったそうです。台風の眼の中だと何度説明しても信じてもらえなかった場面もあったとか。もちろん、台風が西に移動するにつれて嵐が始まりました。
 台風による雨は台風の中心付近やスパイラルバンドによる雨だけではありません。(図4)は2007年9月上旬に台風9号が伊豆半島の南にあるとき(左)と伊豆半島南部に上陸したとき(右)のレーダー画像です。どちらのレーダー画像からもわかるように、強い雨が降っているのは関東西部の山岳地帯で、平野部では強い雨が降っていません。台風が上陸する前から関東西部の山岳地帯で雨が、しかも強い雨が降っています。

(図4)2007年台風9号のレーダー画像(2007年9月6日)
 台風9号は太平洋高気圧の西側を北に進んだため、関東地方には台風が上陸する前から、南から南東の方向から暖かく湿った空気が流れ込んでいました。それが関東西部の山岳地帯にぶつかってこの方面に大雨を降らせました。このため、関東地方の大きな川、利根川、荒川、多摩川、相模川、酒匂川では流れる水の量がとても多くなり、氾濫したところや橋が壊れたところもありました。
 多摩川でも多量の水が流れ、台風が伊豆半島南部に上陸した翌日の9月7日には川の水かさが増し(水位がとても高くなり)、二子玉川付近では洪水を防ぐために土嚢も積まれました。(写真1)と(写真2)は9月8日に二子玉川で写したものです。(写真1)には区の名前が書かれた杭に草が引っかかっています。(写真2)は川遊びなどの注意を書いた看板に流れてきた草や木が引っかかっています。ユーモラスな写真ですが、この高さまで川の水位が上がったことを示しています。
(写真1・写真2)2007年台風9号の多摩川の洪水の跡(9月8日二子玉川)

 気圧配置によっては、台風の中心から離れたところでも大雨が降り、大雨が降ったところから流れ出る川は多量の水が流れ、氾濫することもあります。台風が接近したときは気象情報だけでなく河川の水位の情報にも注意してください。

※気象衛星画像、レーダー画像は気象庁提供のものを使用しました。


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