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連載エッセイ [2013年9月]


福岡義隆

 

 

 秋に実がなるまたたびは山野に自生する蔓性の落葉樹である。本来の楕円形の実ではなくて、寄生虫によってできた瘤状の実からつくる漢方薬が人間の健康に良いということである。瘤状実を熱湯に浸したあと乾燥させたものが「木天寥(もくてんりょう)」という漢方薬で、神経痛をはじめリウマチや中風、利尿作用、疲労回復にも効き目があるとされる。「猫にまたたび、お女郎に小判」(後半を略して「猫にマタタビ」)というのは漢方の意味はあまりなく、大好物とか人の機嫌をとるのに効果的なもののたとえとして言われる諺である。ただし、またたびを食べると元気が出てきて、「また旅を続けられる」ことから「マタタビ」の名が付けられたというダジャレ的な説もある。

 秋の魚である鰯は秋刀魚とともに青魚といって体表が青光する魚で、淡白にして栄養は豊かである。ところが江戸川柳にも「ごまめでもすむと鰯を安くつけ」と詠われているほどに安い魚で、長屋中のどこの家でも食べられていた最も庶民的な魚であったようだ。だからではないだろうが、魚にすら上品、下品があるといい、上品代表の鯛に対して、下の魚の代表が鰯だという。しかし、青魚と言われ栄養価も高く美味しいのは、鰯という名前の由来に関係ある。鰯は海中にあっては、いつも大きな魚に追い回される程だから弱い魚と書く。追い回されているから身もしまり美味しいのだと思う。冒頭の句は、小骨が多いために食べにくく、皿を汚し、箸をよごし、口許をよごし、テーブルも汚すことをユーモラスに詠ったものである。

 このシリーズで既に正月の七草や春の七草に関して健康によいという話題をとりあげてきた。なんと秋にもあることは、古くは万葉集にも詠まれている。セリ、ナズナとつづく春の七草とはがらっと変わり、萩・尾花・葛(くず)・撫子(なでしこ)・女郎花(おみなえし)・藤袴(ふじばかま)・朝顔が秋の七草である。最後の朝顔というのは今でいう桔梗(ききょう)のことらしい。冒頭の川柳は、やや季節がずれてしまいそうであるが、七草を食材にしたお椀の様子を田畑のように見えることから詠ったものである。七草と言うのは七種とも言い、いろんな植物を食べることによって、ビタミンやミネラルが豊富であることから、健康によく万病のもとである風邪予防になるということである。参考〜万葉集の歌「秋の野に咲きたる花をおよび折りかき数ふれば七草の花」

 読書の秋というが、秋分が過ぎ秋雨のシーズンも終ると日も短くなり日差しも弱くなる。自然に日当たりの良い場所で本を読みたくなる。和風の一戸立ちには大体は縁側があるが、現代風のマンションならば、ベランダに椅子を持ち出して読書している風景も珍しくない。

 さて,冒頭の川柳は、読書離れしている昨今の若者への戒めとして医者が読書を薦めていると勘違いされそうな句である。実は眼科と限定したところに皮肉が込められてるのである。読もうとしている本に直射日光が当たると、強すぎる光によって目が悪くなりやすいので、悪くなったら診てあげますよと言った具合である。縁側と言えば「姑の日向ぼっこは内を向き」という古川柳を思い出す。目を悪くしないように内側を向くのではなく、嫁を監視しているという川柳特有の風刺である。



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