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連載エッセイ [2013年3月]


福岡義隆

 

 

 ロマンティックな句であるが、春先の夕方のデートはまだ肌寒く、風邪気味の相手からうっかりにも風邪を移されることがあるというもの。春は昼夜の温度差が大きいのに加え、火災が多発するほどに乾燥がちである。春風邪はぐずぐずと治りにくく、いつまでもすっきりしない。
 唐の孟浩然の詩に「春眠暁を覚えず、処々啼鳥を聞く」とあるように春の眠りは快いので、昼寝が多い。そんなとき風邪を引きやすい。とくに若い人は「伊達の薄着」をしたまま転寝するとかぜを引く。季節の変わり目ほど懐炉が手放せない。春寒とか余寒による風邪は風邪だけに終わらない。年度末の多事に終われ、万病を誘うもとになるから注意が必要である。

 近年、酸性雨でスギが枯れるという話はあまり聞かなくなってきた。スギが元気なほど心配なのはむしろ花粉症である。日本における花粉症は一九六三年の日光スギ花粉による患者が最初である。欧米では十九世紀から問題にされており、英語ではhay feverと言い枯草熱と誤訳されていた。イギリスではイネ科花粉、アメリカではブタクサ花粉が主な原因とされる。日本では昨今花粉症患者が急増し、人口の一割以上に達している。注目すべきは、スギ林の多い山間地より首都圏などの都市域に花粉症患者が多いという。大気汚染物質との複合作用かどうかは確かではない。スギ花粉の飛散数は前年の夏の温度と相関が良く、昨夏の猛暑でこの春は例年の数倍から十数倍も多い。

 いつもは閑古鳥がなくような病院が急に忙しくなることがある。花見シーズンを迎えるころ寒の戻りで風邪引きが続出し、藪医者といえど診察投薬と患者が絶えない。まさに風邪ならぬ風の神様といったところであろう。
 江戸古川柳にもう一つ似た内容の句がある。「藪医者に富貴さずける風の神」この場合の風は景気風のようで、不景気だと治療代にも事欠く民は病院通いもままならないが、景気が良くなると軽い病でも診察してもらいに殺到する。医者も懐が暖かくなり往診に車も使うほどの富貴に恵まれる。そのうえ愛嬌も世辞も巧みになり、高価そうな医具もそろえ、藪医者が腕前とは無縁の流行医者に変身することは現代にも少なからずある。

 二十四節気のうち春分と秋分は国の祝日となっている。ある国では春分または秋分を年の初めとする習慣があったようである。『暑さ寒さも彼岸まで』というように、季節の大きな変わり目という重要な意味があるのかも知れない。
 身体の上では彼岸のころはそれまでの寒さや暑さから開放されて、疲れも出るころである。そのような時期に灸をすえるのもよいとされ、疝気(せんき)にも効き目があると言う。疝気というのは漢方で腰腹部の疼痛の総称であるが、特に大小腸や生殖器などの下腹部内臓に関する病気である。それらは、発作的に激痛を来たし、しかも反復するというから要注意である。



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