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生きもの歳時記 万葉の生きものたち


桃(もも)

〜梅・桃・桜〜
 エルニーニョ現象による暖冬も手伝ってか、今年は例年になく暖かくなってきました。関東地方では梅の花が見頃を迎えています。
 梅は万葉集では119首の歌に詠まれています。これは142首の萩(はぎ)に次ぐ多さです。また、桜は日本の春の象徴として、皆さんお花見を楽しみます。

 しかし、桃の花はこれら二種に比べて「お花見をする」という点では注目度が低い花ではないかと思います。
桃の花
桃の花

 一方、お隣の中国では、花といえば桃というほど、桃の花がとても愛されています。中国では桃は古くから、不老不死を授ける力が秘められた仙木・仙果とされており、「平和な不老長寿の理想郷」という意味の「桃源郷」の語源にもなっています。

はしきやし 吾家(わぎへ)毛桃(けもも) 本繁(もとしげ)み 花のみ咲きて 成らざらめやも

(作者不明 万葉集 巻七 一三五八)

かわいらしい私の家の桃はこんなに枝が繁っているのですから、花ばかり咲いて実が成らないなんて、そんなことはないでしょうね。

 この歌は「桃の実」が実ることにかけて「恋が実る」ことを願った歌のようですが、やはり日本では花よりも実がなることを期待されています。

〜三種は見分けられるのか?〜

 梅、桃、桜の三種は、分類学上は全てバラ科サクラ属に属する種類です。これら三種の花がよく似ているのはそのためです。では、どこを観察すれば三種を見分けられるのでしょうか。

 桜(ソメイヨシノ)は、3〜4月に開花し、花柄が2cmから2.5cmと長いことで区別できます。梅と桃は花柄がほとんどないので、枝と花がくっついて見えます。

 次に梅と桃ですが、梅は2〜3月に、桃は4月に開花することで区別できます。花はよく似ていて、花びらの数や色は、多くの園芸品種があるため、区別点にはなりません。開花時期以外で見分けるには樹皮を観察します。梅は縦方向に不ぞろいな割れ目が入りますが、桃は桜と似ていて横方向に筋状の線があります。ただし、樹皮も決定打にはなりません。決定的な区別点は葉や花の出てくる前の芽の状態です。梅は一箇所に芽が1つ、桃は3つあります。

〜桃の品種改良〜

 夏になると様々な品種の桃が出回りますが、現在果樹として栽培されている桃は明治時代以降に中国から導入された「上海水蜜桃」をもとに育成されてきたものです。

桃花染(ももそ)めの 浅らの衣 浅らかに 思ひて妹に 逢はむものかも

(作者不明 万葉集 巻十二 二九七〇)

桃色染めの薄い色の着物のように、心浅く思ってあなたに逢ったりはしないのです。

満開の桃の木
満開の桃の木

 この歌を詠った時代の桃は、現在の栽培品種の成立に関与していないと考えられています。現在とは違って、桃の色は薄い色だったのですね。品種改良も進み、桃のイメージも変わってきているのでしょうか。

 福島県三春町では、梅と桃と桜が同時に咲くことで有名です。寒冷な東北地方ではめずらしくない光景のようですが、今後は地球温暖化の影響で、そのような現象は見られなくなってしまうかもしれません。


■参考文献
石井英美・崎尾 均他 (2002) 山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 山と渓谷社.
佐竹義輔・原 寛他 (1992) 日本の野生植物 木本機(針渕.
土師 岳・八重垣英明他 (2004) 青森県におけるモモ在来品種の探索 植物遺伝資源探索導入調査報告書 Vol.20:53-59.
佐竹ら校注 (2000) 新日本古典文学大系2 萬葉集二 岩波書店.
佐竹ら校注 (2002) 新日本古典文学大系3 萬葉集三 岩波書店.

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