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生きもの歳時記 万葉の生きものたち


蜻蛉(あきづ)

 昆虫の"とんぼ"は漢字では"蜻蛉"と書かれ、古来は、"あきつ"や"あきづ"、"かげろう"や"せいれい"等と読まれ、短歌の中では秋の季語として用いられてきました。"あきづ"の語源は古くは奈良県御所市室あたりの地名でしたが、次第にその範囲が広がり"あきづしま"として「大和国=本州」の呼称となり、我が国「日本国」全体を指す呼称となったとされています。では、何故今日"蜻蛉"を"とんぼ"と呼ぶようになったのでしょうか。それについては蜻蛉の飛んでいる様が稲穂が飛んでいる様に見えたことから"飛ぶ穂"→"とんぼ"となったのでは、と言う説など幾つかありますが、さてどうでしょうか。

 とんぼの羽は薄くて透明で美しく、昔の人にはとても神秘的にみえたのではないでしょうか。装飾品に付けられた"蜻蛉"の文字が万葉集ではみられます。


ウスバキトンボ

あきづ()の 袖振る(いも)を 玉くしげ (おく)に思ふを 見たまへ()が君

(湯原王 万葉集 巻三 三七六)

とんぼの羽のような透き通った衣の袖を翻して踊りを舞っているあの人を、私が心の奥底から大切に思っているあの人を、皆さん、よくご覧ください。

つぎねふ 山背道(やましろぢ)を 他夫(ひとづま)
馬より行くに 己夫(おのづま)し 徒歩(かち)より行けば
見るごとに ()のみし泣かゆ そこ(おも)ふに
心し痛し たらちねの 母が形見と ()が持てる まみそ鏡に
蜻蛉領巾(あきづひれ) ()()め持ちて 馬買へわが()

(作者不明 万葉集 巻十三 三三一四)

山城道をよその人の夫は馬に乗って行くのに、自分の夫は歩いて行くので、見るたびに声を出して泣けてきます。それを思うと、心が痛みます。母の形見として私が持っている澄んだ鏡ととんぼの羽のようなひれ(ひれ=薄く細長い布)を持って行って、馬を買いなさい、あなた。



ウスバキトンボ


ショウジョウトンボ


  夏の終わりから秋にかけて、平地の田圃や丘陵地の棚田など、開けた場所に"赤とんぼ"の群れをみかけます。"赤とんぼ"は体色の赤いとんぼ全体を指した俗称で、代表的な種類としてはアキアカネ、ナツアカネ、マユタテアカネ、マイコアカネ、ウスバキトンボ等が挙げられます。ちなみに体色が赤いから"赤とんぼ"なのですが、雌の体色はあまり赤くなく、どちらかと言えば地味な黄褐色であることが多いです。初夏頃に羽化した雄も羽化してからしばらくは雌と同様にあまり赤くはありません。羽化後の未熟な成虫は、夏の間は山間などで成熟するまで過ごし、成熟する秋頃にかけてようやく"赤とんぼ"らしく赤く色づいて平地などに大移動してきているのです。

 近年、"赤とんぼ"の群れを都市部やその周辺でみることが少なくなってきました。夏の終わりを感じさせる夕焼けを背景に飛ぶ"赤とんぼ"。いつまでもこの透き通った羽を見続けていきたいものです。

 

■参考文献
佐竹ら校注 (1999) 新日本古典文学大系1 萬葉集一 岩波書店.
佐竹ら校注 (2002) 新日本古典文学大系3 萬葉集三 岩波書店.

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