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連載エッセイ [21]
風を歩く
吉野正敏

 
黄砂は、飛んで来るのか、浮かんでいるのか、降って来るのか?
 
 日本にも3月末から、4−5月にかけて、黄砂がよくやって来る。日本で黄砂といえば、おだやかな陽の光が幾分か鈍くなり、あたりが黄色っぽく見えるような天気のことが多い。日中ならば、例年よりは暖かい日で、風はむしろおだやかである。
 黄砂の源は中国。よくテレビの画面や新聞・雑誌の写真で紹介されるが、寒冷前線の前面でものすごい砂塵あらしが、中国北部や蒙古西部のゴビた沙漠、さらには中国北西部のタクラマカン沙漠で発達し、地上の砂塵をまきあげている。中国では、この砂塵あらしの最も強いのをカラブラン(黒風)とよび、やや強いのをセリクブラン(黄風)とよぶ。いずれもウイグル語起源である。むかしは、さらに、やや弱いのを中国語で紅風とよんだという記録もある。カラブランのときは、非常にすごい砂塵の量で、前に伸ばした自分の腕の指先まで見えないという。つまり、あたりはまっくらで、視程ゼロである。
 上空にまきあげられた砂塵は偏西風によって、韓国や日本の上空に運ばれてくる。これが、東アジアの黄砂である。では、日本では黄砂はなぜ強風とともに来ないのか。むしろ、風はおだやかなときなのだろうか。その答えを書いてみたい。
 そもそも、黄砂の定義が、中国・韓国・日本で微妙に異なる。中国では、風速(風力階級)と視程で定義するが、韓国では風速の他に視程・空の状態・気温変化などを重視する。日本では、視程・空の状態や天気(気圧配置)を重視し、風速は考えない。春霞と区別つかない場合もよくある。この定義の差は、「(1)発生源地域で、地上の砂塵が上空に舞いあがる地域、(2)舞いあがった砂塵が上空の偏西風で東に運ばれながら拡散し、一部の大きい粒子は沈降し地上に降ってくる地域、(3)上空の砂塵は浮遊しながらさらに偏西風で東に運ばれ、拡散し、広域に広がる。比較的小さい粒子の砂塵が降下するときには地面付近(対流圏下層)の高気圧・低気圧の風系に支配される」という黄砂現象の3段階に起因すると考えられよう。この(1)は中国、(2)は主に韓国・西南日本、(3)は日本である。
 (写真1)は2000年3月29日の朝、6時50分、韓国の済州島で撮影した。近年では特にひどい黄砂の時で、太陽がちょうど厚さ数十メートルの黄砂を含んだ逆転層の上にでたところ。移動性高気圧の東進にともなって黄砂は拡散してきたが、夜間は静穏で晴れて発達した接地逆転層のなかに浮遊し閉じ込められた。

(写真1)黄砂の朝。韓国の済州島にて。
2000年3月29日6時50分 吉野撮影
 (写真2)は(写真1)と同じ地点で、約1時間後にアップで撮影した。接地逆転層は消え、視程は約2km。うすぼんやりとした黄砂時に特有な陽の光が感じられよう。このとき、ビニールハウスの上や、駐車場に停めてあった自動車には、はっきりと砂の微粒子がたまっていた。上記の(2)の場合の典型的な地上の風景である。

(写真2)上記(写真1)の1時間後、7時50分に撮影。
2000年3月29日 吉野撮影
 今年の1−2月は北極地方・シベリアは低温であった。さて、春の黄砂はどうであろうか。  

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