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お天気豆知識
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絵画にみる気候変化(連載を終わるにあたって)
 
 2002年からお天気豆知識を書き始めて9年目になり、100号を超えてしまいました。このように長く書き続けることができるとは思ってもみませんでした。さすがに話の種がなくなってしまい、今回で「お天気豆知識」の連載を終了いたします。長い間お付き合いいただきましてありがとうございました。このような機会を与えてくださった社にも感謝しています。「お天気豆知識」は気象の研究者が書いた教科書、解説書に比べて内容不足です。これは私の勉強不足で書くことができませんでした。
 これらを書くために、海外の物も含め、いろいろな本や文献を読むことができました。海外のものといっても、私の言語能力の都合上、英語圏の資料です。おかげさまで、西洋人と日本人の文化の違い、視点の違いみたいなものを感ずることができました。例えば、“飛行雲”についていろいろな考察がなされていることには驚かされました。
 これから書くことも、「目から鱗」の世界です。地球温暖化に関係してこれからの気候がどうなるかに関心が集まっていますが、地球の歴史を探るため、いつの時代が寒かったあるいは暖かかったなどの昔の気候、古気候についても感心がもたれています。古気候の調査には木の年輪、厚く堆積した氷や海底の堆積物のコアなどが使われます。しかし、補助的表現の一つとして、絵画、風景画が使われていたのには驚きました。それは、イギリスのテームズ川がロンドンブリッジあたりで凍ったようすや、その凍った川の上で行なわれている“市”の様子が描かれた風景画です。アブラハム・ホンティウス(Abraham Hondius)が1676年に描いたもの、トーマス・ウイク(Thomas Wyke)が1683年から1684年にかけて描いたもの、リューク・セレネル(Luke Clenell)が1814年に描いたものが紹介されています。つまり、17世紀後半や19世紀前半は今よりも寒かったことになります。
 日本では昔の気候の調査に、諏訪湖が結氷して湖を貫く氷の裂け目が盛り上がった御身渡りの記録や、古い日記に書かれたお花見の時期の違いが使われています。江戸時代の天保6年(1835年)と天保12年から13年(1841〜42年)に出版された「北越雪譜」も当時の気候を読み解く資料の一つといえるでしょう。この本は越後の国塩沢(現在の新潟県魚沼市)を中心とした冬の生活が描かれていますが、現在と比べると雪に埋もれた期間が長いようです。冬には新潟県松之山付近から長岡あたりで信濃川に入る渋海川の緩やかな流れの部分が凍るとありました。“渡口(わたしば)などは斧にて氷を砕きて渡せども、終には氷厚くなりて力およびがたく、船は陸に在りて人々氷の上を渉(わた)る。”という記述です。きちんと調べていませんが、現在は渋海川は凍っていないと思います。また、天保5年(1833年)から天保10年(1839年)は天保の大飢饉といわれているので、日本が今よりも寒い時期の雪国の様子といえるでしょう。
 最後になりますが、今までに使った主な参考図書や文献を紹介いたします。また何かおもしろい話題が見つかりましたら紹介させていただきます。



 <参考文献(アルファべット順)>

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