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楕円形の太陽と太陽の蜃気楼
 
 ガラスの容器に砂糖水を入れしばらく置くと、底の方の濃度が高くなります。それにレーザービームを当てると、光は底の方に向かって曲がります。これは砂糖液の濃度により、光の屈折率が違うためです。レーザービームですが、講演会で講演者がスクリーンに映し出された画像を指し示しながら説明するとき、手には小さな懐中電気みたいな物を持っていて画面にピンクの小さな光を当てていますがこれがそうです。これを使えばレーザービームを出すことができ、家庭でもこの実験はできます。ただし、この光を直接見たり人に当てたりしないでください。


(図1)
 光の屈折はどのような媒体(水や空気のこと)の中でも起こり、その屈折率は光が通過する媒体の密度によって異なります。当然、空気中を通過する光も空気密度の違いによる屈折の影響は受けます。 地球規模のことを考えると、気圧は地上に近いほど高いので、空気密度も地上に近いほど大きくなります。空気による屈折の影響は星や月、太陽が地表近くに見えるときほど大きくなります。 ここでは太陽を例にしますが、(図1)に示したように、日の出日の入りの時に目にする太陽の位置は、光が空気中を通過する距離が長いため空気密度の違いによる屈折の影響を受け、実際よりも高い位置にあります。つまり、太陽の上端は実際よりも上に見え、下端も実際より上側に見えています。しかし、下端の方が上端よりも大気中を通過する距離が長いため屈折の影響を強く受けて、それぞれの実際の太陽の位置との差は、下端は上端よりも大きくなります。このため、太陽は(図1)に示したように扁平な太陽となります。


(写真1)と(写真2)は伊豆西海岸の松崎で2003年1月11日の日没時に伊豆西海岸にある松崎町で撮影しました。

(写真1)

(写真2)
(写真1)の太陽は少し扁平し楕円形となっていることがわかるでしょうか。まさにここで説明した現象です。

 今でこそ航海にはGPSが大活躍でしょうが、昔は星の位置を頼りに航海をしていました。もし航海している人が地平線近くの星の角度を測って、地球上でその船の位置を決める際には、地球大気の屈折で起こる誤差を補正するための数表を使って位置を決めていました。

 (写真2)で海面と太陽の間にもう一つ太陽があるように見えます。次はその説明です。光の屈折率は通過中の媒体の密度によると言いましたが、空気の密度は空気の温度によって変わります。シベリア高気圧のところで話しましたが、同じ体積の空気を比べると、冷たい空気の方が密度は高く当然屈折率も大きくなります。

(図2)逆転層がある時
空気が熱い地面や暖かい海水面に接すると、下の方は空気の温度が高くなり、(図2)に示したような高さ方向の温度分布となります。このような状況では地上にある物は逆さまに見えます。

(図3)下層の温度が極端に高い時
空気の温度は上空に行くほど低くなりますが、(図3)に示したように地上よりも上空の温度が高い層がある場合は、地上にある物は浮き上がって見えます。これらは、蜃気楼が見えるときの原理です。

 この日没の写真を撮影した日の駿河湾の海面温度は、気象庁の資料によると大体18℃から19℃でした。一方、駿河湾周辺のアメダス観測点の日没頃の気温は8℃から12℃でした。暖かい海面に接した空気は暖められ、駿河湾周辺での高さ方向の温度分布は(図2)に示したようになっていたと考えられます。このため、実際の太陽の下に太陽の蜃気楼が現れ、(写真2)のように、太陽の下に太陽があるような日没風景になったと思います。

 地表の物が浮き上がって見える現象は、私が釜石に住んでいるとき、港の岸壁から湾口の沖にある岩礁が浮き上がって見えることがありました。残念ながらその様子は写真に撮ってありません。この例は、日本気象学会のホームページの中で、学会誌の「天気」、2003年1月号の中に写真と学術的な解析が載っています。
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