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連載エッセイ [1]
風を歩く
吉野正敏

 
もし風が吹かなかったら
 
 地球上には風が強いところ、弱いところがある。一つの場所でも、夏と冬ではよく吹く風の方向は変わる。いわゆる季節風が強く吹くところとそうでないところがある。日本の東北地方の日本海側や北陸地方では、季節風と言えば冬の西または北西の雪をともなう風である。しかし、インド・スリランカではモンスーン(季節風)といえば夏の雨季をもたらす南西の風である。
 海岸近くでは、昼間と夜では風向が違う。昼間は海の風ほうから吹いてくる海風だが、夜は陸から海に向かう陸風が吹く。この海陸風は、高気圧におおわれて天気がよい日にははっきりとするが、台風がきたり、梅雨前線が近くにあったりする日には、はっきりしない。海岸に、もし工業地帯があると、工場から吐き出される汚染した空気は、日中は内陸に運ばれ、夜間は海上に運ばれる。
 所によって違った吹き方をし、季節によって、あるいは昼夜によって、さらには天気によって違った風向で、強さもさまざまな風だが、もし、一年中、そして昼も夜もこの風が吹かなかったら、どうなるであろうか。
 第一にまず考えられるのは、われわれ人類はもちろん、動物も植物も生存できないことである。いや、地球上には生命そのものが誕生していなかったかも知れない。水や空気が地表近くにあり、地球が自転しながら太陽の周りを回っており、また地軸が傾いているという事情が、そして、チベット山塊やロッキー山脈というような大地形、太平洋・大西洋やユーラシア大陸・アメリカ大陸などの大きな海洋や陸地があるという事情が、現在のように、緯度により、季節により、昼夜により、違った風向や強さの風が吹き、地面近くのよどんだ空気を上下にかき混ぜ、陸から海へ、あるいは、海から陸に向かって、あたかも箒で掃くように、新しい大気が古い大気と入れ替えているのである。また、低緯度の高温な空気と高緯度の低温な空気をかき混ぜているのである。つまり、極端な状態を起こさないのである。
 
人間と風
 

中国の機関車“東風”号、1768番。
ドアの横と正面下部の
ナンバープレートに書いてある。
 自然の風に対して、人間の風はまた違っている。風がままならぬ存在であるためか、あるいは、上に書いたように、人間の生存そのものをおびやかすものであるためか、 曖昧・不確定・不自然・理解不可能・言いたくないことを言う…などの状態の代名詞に使われる。 「どうした風の吹き回しか…」・「風の便りに…」・「夫婦間の隙間風…」・「風見鶏…」など挙げきれないほどの例がある。
 レストランのメニュウには、○○風サラダとか、○○風肉だんごとか書いてある。英語では ○○-art である。それならば、artは芸術だから、風は芸術に通じるのか。 この辺から話がおかしくなってくる。しかし、芸術も曖昧、不確定、理解不可能などの要素は強く、共通点はある。“風”は心の動きの表現であることは確かである。例えば、中国では、“東風”は特別の意味を持つ。“ひがし”は太陽が昇る方角であり、めでたい方向である。“東風”は“都からの風”・“時の為政者の考えを伝達する者”を表現していると言ったらば、言い過ぎであろうか。中国の町には、東風街とか東風路と言う名はよくあるし、東風市場などの名前もある。自動車・機関車の名称にもあり、人びとに親しまれている。写真は中国の機関車“東風”。日本で言えば、“デゴ1”のような愛称である。(長春駅にて、1997年8月15日撮影)


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