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    蝗〜この字は何て読む?〜 2003年10月 第10号  
  つくだ煮が有名ですが、昔は貴重なタンパク源だったそうです

蝗−この字を何と読むかご存じでしょうか?「いなご」と読み、「稲子」とも書きます。イナゴは俳句では仲秋の季語です。バッタ科の昆虫で日本で一般にみられます。「新漢和大辞典」(大修館)によると、「一説にばった。とのさまばった。その大群が飛び行くときは、太陽も見えず、地に下ればたちまちに青草が食いつくされてしまう。」とあります。

サバクトビバッタは、アフリカの砂漠で通常は個々に暮らしていますが、雨期に砂漠が草原となると産卵を繰り返し、多数の成虫が一斉に飛び立って餌を求めて畑や草原を食いつくし、次の緑地を求めて飛んでいくので非常に恐れられています。西アフリカ、中央アジアや中国で恐れられているこのような飛蝗(ひこう)を、日本では伝統的にイナゴと訳しますが、正確にはこれらはサバクバッタやトノサマバッタと訳すべきものです。

では、日本でいうイナゴとはどんなバッタでしょう?本州以南にみられるコバネイナゴやハネナガイナゴが代表的な種類です。体長は1.5〜4cm程度であり、成虫は夏から秋にかけて現れます。飛蝗ほどではないですが、やはり群れをつくり、稲を食い荒らす害虫として知られていました。しかし1950年代以降、農薬散布により数が減り害虫としては目立たなくなりました。

イナゴはかつては全国的に食用とされていました。「日本の食生活全集」(社団法人 農山漁村文化協会発行)には、いなご炒り、油味噌、甘煮、炒め煮、つくだ煮などが記録されており、東北地方から沖縄まで全国で調理され、食べられていたことがわかります。昭和21年に出版された、「食品栄養価要覧」(国立栄養研究所・国民栄養振興会編)には「いなご、異名こばねいなご」として100gあたり、水分20.62g、タンパク質64.15g、脂質2.38g、灰分3.33gなどの記載があります。ついでにこれには犬肉、熊肉、猫肉、鼠肉なども収載されています。

最近の「五訂日本食品標準成分表」(2000年、科学技術庁資源調査会編)には、さすがに犬肉、熊肉、猫肉、鼠肉の記載はなく、イナゴについてはつくだ煮だけが収載されています。それによると、いなごつくだ煮100g中には水分33.7g、タンパク質26.3g、脂質1.4g、炭水化物32.3g、灰分6.3gとなっています。その他、カリウム260mg、カルシウム28mg、マグネシウム32mg、ビタミンB1 0.06mg、ビタミンB2 1.00mgなどであり、いまでこそ一種の嗜好品ですが、かつては貴重なタンパク質、ミネラル、ビタミンの供給源であったと考えられます。

つくだ煮の作り方は茄でてから足と羽をとり、砂糖と醤油で煮付けます。稲刈りの頃には腰につけたさらしの袋に捕ったイナゴを入れたそうです。

かさこそと蝗なみうつ麻袋
細谷鳩舎